ラギア考(メインデッキ・エクストラデッキ編)
この1年間、寒波亭でラギアを使い続け、グランドで数々の失態を犯した結果、ラギアがどういうデッキなのかを今一度考えるため、思考の整理をしたいと思います。
本記事はデッキ解説でもプレイング解説でもなく、あくまで私の思考の整理の公開であることを初めにお断りしておきます。
以下、デッキタイプとしてのラギアを【ラギア】、カード名としてのラギアをラギアと表記します。
私の立ち位置ですが、下記が【ラギア】を使用して寒波亭に出場した際の成績です。
第2回 6-1
第5回 3-1
第7回 3-2
第8回 3-2
グランド 2-2
第2回はチーム戦で優勝することができましたが、当時は寒波亭黎明期であり【ラギア】を意識するプレイヤーがそこまで多くなかったと思われるため、たまたま好成績を収められたのだと感じています。
寒波亭後半はしょっぱい成績が続いているプレイヤーの考察ですが、お読みいただければ幸いです。
今回はメインデッキ・エクストラデッキの採用カード編とし、次回以降サイドデッキ、各デッキタイプとの戦い方を整理したいと思います。
1.【ラギア】とは
【ラギア】は、1103環境随一の制圧力を持った≪エヴォルカイザー・ラギア≫を中心としたハイビートです。
1103環境の打点の基準は1900前後であり、その基準と同等かそれを上回るモンスターによって相手のモンスターを戦闘破壊することでアドバンテージを獲得する、またはこちらの打点を超えるためにカードを消費して繰り出してきた大型モンスターを魔法・罠カードを駆使して除去することでアドバンテージを獲得することが、【ラギア】の戦い方となります。
【ラギア】には同じハイビートである【ヒロビ】のような搦め手(例:ミラクル、デュアスパ、ヒロブラ)が存在しないため、アドバンテージを失わない立ち回りが要求されます。
【ラギア】で戦うにあたって強く意識すべきことは2つだと考えています。
・打点の高さと七つ道具や聖槍を盾に、すみやかに相手のライフを削りきる。
初手を見て、ゲームエンドまでの道のりを考えることが必要です。ラギアはゲームが長引くほど不利な状況に陥る確率が高まっていきます。
・彼我のアドバンテージ差を常に意識し、損になりうる行動を回避し、得をする罠の打ち方をする。
安易なエクシーズ召喚で相手の場で死んでいた奈落の落とし穴を輝かせてはいけません。
その行動を取らなければ状況を打開できない場合でもない限り、激流葬やミラーフォースを踏んではいけません。(これは己への戒めです)
2.メインデッキ採用カード
今回の本題です。メインデッキの採用カード、採用圏内カードを整理します。
(1)モンスターカード
・レスキューラビット
・セイバーザウルス
【ラギア】の存在意義そのものです。
・ジェネティック・ワーウルフ
ラビットを3枚搭載する以上、セイバーザウルス以外のバニラが必要になるため、環境の基準打点を上回るジェネティック・ワーウルフが採用されていることが大半です。
もし環境に【ヒロビ】がほぼ存在せず、【ガジェ】や【代行天使】がトップシェアであれば、ラビットでの2体目のラギア擁立が可能となる大くしゃみのカバザウルスが代わりになる可能性もなくはありません。
・ライオウ
【ラギア】はシンクロ体やマスターヒュペリオンといった、アドバンテージを獲得することに長けた大型モンスターの召喚成功により甚大な被害を受けるため、それを阻止することができ、かつ高打点を持つライオウが多く採用されています。
アースやガジェット、エアーマン等のサーチ効果や、後手の強欲で謙虚な壺を阻害する効果も非常に優秀です。
・ジュラック・グアイバ
【代行天使】や【ジャンド】といった小型が主流=大型の成立によってアドバンテージを獲得するデッキを相手に、それを許さない強力な効果を持ちます。
寒波亭ルールでは戦闘破壊が確定していればデッキからグアイバを出すことができるため、注意が必要です。
(相打ち時やライコウ・DDアサイラントの戦闘破壊時にも効果の発動が可能。異次元の女戦士は破壊前に除外するため効果発動不可)
セイバーザウルスと相互に組み合わせてラギアを召喚することもでき、素引きした3枚目まで無下にできないカードです。
・魔導戦士ブレイカー
【ヒロビ】【六武衆】【暗黒界】といったグアイバが有効に働かない環境と予想する場合に、グアイバとの入れ替えで採用する余地があるカードです。
70枚のうちにブレイカーを採用すること自体に一長一短あるため、考察はサイドデッキ編で行います。
(2)魔法カード
・強欲で謙虚な壺
手札・場のバランスを整えることができる【ラギア】になくてはならないカードです。めくったラビットを手札に加えた後の相手の反応や返しのターンの行動には注視すべきです。
・サイクロン
血の代償のようなマストで割るべき永続が環境に存在するため、メインへの搭載が求められます。
相手の七つ道具や、自分の場にエクシーズ体が存在するときの脱出を射抜きたいため、基本的にはエンドサイクです。
・禁じられた聖槍
【ラギア】の強さを支えるカードです。下級と組み合わせて28打点まで処理でき、グアイバにおいては一発逆転の手にもなります。
下級に効果を使わざるをえなくなるため、ラギアを聖槍で除去から守るのはあまりおすすめしません。
・月の書
戦闘破壊が得意なデッキであるため月の書が有効に働く場面が多く、パルキオンへの回答にもなるため必要と考えます。
・ブラック・ホール
メイン採用圏内ですが、先攻時に手札で浮き続ける可能性があるため、サイドの16枚目になってしまった場合程度でしかメインデッキには採用すべきではないと考えています。
このカードの役割についてはサイドデッキ編でも触れる予定です。
・死者蘇生
あまり採用を見ませんが、一考の余地があると考えています。
サイドデッキ編のサイバー・ドラゴンの項で詳述する予定ですが、【ラギア】において召喚権を消費しない打点の追加は強力です。
【ラギア】ミラーで警告で弾いたラビットをパクるウルトラCもあります。
しかしながら、ゲーム序盤で引くと死に札になってしまうため採用が忌避されているのだと感じます。
・我が身を盾に
【ラギア】が絶対に踏みたくない全体除去を弾くことができるカードですが、警告や七つ道具を採用している都合上、ライフコストが重くなります。メイン砂塵であれば一考の余地ありです。
(3)罠カード
・神の警告
・奈落の落とし穴
・聖なるバリアーミラーフォースー
・神の宣告
・王宮の弾圧
寒波亭環境において特に言うことはない採用すべきカードです。
・次元幽閉
・強制脱出装置
着地を許してしまった大型を除去するのに必要なカードです。これらを差し置いていれたいカードがない場合は最大枚数搭載で問題ないと考えます。
・盗賊の七つ道具
・砂塵の大竜巻
環境に合わせて入れ替えの余地・同時採用がありますが、【カラクリ】のトラップスタンを止めたり、何よりも聖槍で防げない警告を弾く役割があるため七つ道具に軍配が上がる印象です。
七つ道具は早々にライフを刈り取らなければならない展開系に対して強引に攻める時の後ろ盾にもなります。
砂塵にしかできない仕事としては【ヒロビ】のデュアスパに対するエンドサイクの役割や、こちらのエンドフェイズに表になった代償の破壊がありますが、前者はマッチ2戦目以降デュアスパが減ることもあり、採用の決め手としては少し欠けます。代償については代償2枚に対してサイク2枚なので、通ってしまったら諦めです。
・心鎮壷
先ドローなしの1103環境の【ラギア】に採用がみられるカードですが、寒波亭ルールでは1枚の損を補う必要がなく、先攻時の動きをさらに強くするくらいしか旨味がないため、よほどアグレッシブな構築にでもしない限り七つ砂塵を優先で良いと思います。
・激流葬
ブラック・ホール同様サイドの16枚目になった場合はメイン搭載が考えられますが、ブラホと違い、大型の成立を事前に阻止できるため、ブラホよりは優先度が高いカードです。
ただ、ブラホ同様に先行時に手札や伏せカードとして浮きがちなのは否めません。
このカードの役割についてはサイドデッキ編でも触れる予定です。
3.エクストラデッキ採用カード
触れておく必要があるカードのみ触れます。
・発条機甲ゼンマイスター
相手場にサイドラが立っており、ライフが2000以下の場合に、ラビットから出してフォートレスにしてダイレクトで勝利を決めることができるため、枠が余っている場合はいれておいて損はありません。
フォートレス2枚・ゼンマイスターを含めて13枚となり、残り2枠はラギアの3枚目、ローチ・メロウ・ショックの2枚目あたりを採用することができますが、好きなものでよいかと思います。
個人的な優先度ではラギア>メロウ>ローチ>ルーラーです。
サイドデッキの採用カードによって採用したいEXモンスターは増えますが、そちらはサイド編で触れたいと思います。
今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。